あなたにおすすめの記事
BLOG
ブログ
SEKKOTSUIN
ブログ
2020/08/13椎間板ヘルニアの治療方法、手術の前に出来ること
背骨と椎骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨(椎間板)が変性し
組織の一部が突出した状態(ヘルニア)になっていることを言います。
椎間板が突き出て、脊髄中枢神経や抹消神経を圧迫している状態です。
ヘルニアの状態にある椎間板が脊椎の神経を圧迫するので、痺れが起こります。
腰の痛みとともに痺れもともないます。
椎間板ヘルニアになるのは、20代〜40代が多く、
男性は女性の2倍の確率で発症すると言われています。
また、腰痛の人のうちのたった5%程度で、日本の人口の約1%程度と言われています。
椎間板は、椎体と椎体の間にあり、ゼラチン状の髄核と
その周囲の繊維輪とからなっています。
つまり、椎間板ヘルニアとは、髄核の水分量が年齢とともに減って、
繊維輪を押して髄核が外へ突出し、神経を圧迫してしまうという病気です。
椎間板は10歳を過ぎた頃から老化が始まります。
加齢に伴う椎間板の老化で生じます。
また椎間板縦方向の圧力には強いですが
曲がったりひねったりという方向には比較的弱く
腰を曲げて重い物を持ち上げたり身体を強くひねるといった動作が
引き金となることや、激しいスポーツを行いそのことが引き金となり
発症することも少なくありません。
その他にも、悪い姿勢を続けることや
喫煙・遺伝(同一家系内に発症しやすい)が原因になることもあります。
脊椎のどの部分でヘルニアが起こっているかによって
などと病名がついています。
痛みやしびれなどの症状の現れ方は、ヘルニアの発生部分や状況によって様々です。
頚や肩、腕から手にかけて、痛みやしびれの症状が出ます。
また、箸が使いにくくなったり
ボタンがかけづらくなったりする症状が現れる方もいます。
また、足のもつれや歩行障害が出ることもあります。
痛みは少ないですが、足のしびれや脱力感、歩行障害が出るのが特徴的です。
ヘルニアになっていても本人が気づいていないケースも多いです。
腰やお尻・下肢(坐骨神経)に痛みや痺れ
また筋力低下、歩行困難などの症状がみられることがあります。
前かがみになることや、椅子に座ると痛みや痺れが強くなることが多いです。
また神経が神経の圧迫が進むと
尿が出にくい、便秘がちになってしまうといった症状が出ることもあります。
椎間板ヘルニアというと、すぐに手術を思い浮かべる人が多いですが
実際のところ、手術が必要な椎間板ヘルニアというのはそんなに多くはありません。
椎間板ヘルニアは、椎間板が変形して突出し
神経を圧迫する病態をさしますので、画像診断で診断が容易にできますが
それが即症状に結び付くとも限らず、無症状のまま長い間過ごす人も中にはいます。
そして、長い間にヘルニアの突出が自然消滅したり
縮小したりするケースもあることが近年わかってきました。
ですから、椎間板ヘルニアで、手術が必要になるのは
実はそんなに多くないのです。全体の1割から3割程度なのです。
椎間板ヘルニアを手術療法ではなく治す療法を、保存療法といいます。
椎間板ヘルニアは、自然治癒することもあるため
まずは、保存療法から治療が進められます。
代表的な保存療法の治療には
骨盤ベルトをかけて牽引する牽引療法や
消炎鎮痛剤を使用して痛みに対処する治療がありますが
患部の筋肉の緊張をやわらげるための温熱療法というものもあります。
腰痛のほとんどは、日常生活における何気ない姿勢や動作により
引き起こされることが多いため
腰への負担を日ごろから減るように工夫をすることや
体重の増加に気を付けることで、腰痛の発作を減らすこともとても大切です。
また、ストレッチや椎間板ヘルニアのまわりの筋肉を柔らかくし
筋肉の緊張をとってあげることや、腰を温めることで
つらい痛みや痺れが解消することがあります。
日本整形外科学会の診療ガイドラインにも
『緊急例をのぞき、保存療法を3カ月試みた後に
症状の改善がなく患者さんの強い要望があった時』にはじめて
手術を勧めていますので
3カ月位は保存療法やこの療法で筋肉のケアをしてみても良いでしょう。
ただ、時には緊急を要するケースや他の病変が隠れている
こともありますので、自己判断せず
まずは医療機関で診断をしてもらうことが重要です。